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働くわたしの備忘録

BBB通過技術

BBB通過技術

 

プレインセラぴゅーティクス(ブレイゾン社)

BBBは分子量の大きい物質を通過させにくいため、高分子化合物は脳内に移行しずらい。

ADを始めとする脳神経疾患に関する抗体医薬、核酸医薬の開発が進んでいるなか、BBB通過技術が課題。

AD治療薬に関しては、Aβの脳内沈着を抑制する抗Aβ抗体や、Aβの産生を抑制するBACE阻害薬の他、神経原線維変化の要因となるリン酸化タウの産生を抑える抗タウ抗体の開発が進んでいる。

有効性の観点からP3段階での開発中止が相次いでいるのが現状

現在開発中製剤も早期症例の適応にシフトしており、日臨床での活用には、早期診断を可能にする検診制度の確執などが不可欠。

現在AD治療薬として使われているドネペジルやメマンチン

これらの低分子化合物は、BBBを比較的通過しやすいものも多いが、症状を緩和する対症療法に留まる。

現在各社が開発を進めている次世代AD治療薬は抗体医薬の技術によるものが中心

BBBの機能からみて脳へ有効成分が届くのは大まかに投与量の0.1%程度と非常に少ない蓄積量であることが開発中止の原因の1つ。

東大、ナノ医療センターが共同開発したグルコース結合ナノマシングルコース修飾高分子ミセル、直径30nm)は、グルコーストランスポーター(GLUT1)の働きを利用し、体内のグルコース濃度に応答して脳内に蓄積する。

マウスではグルコースを結合していないナノマシンの10倍以上の脳内蓄積が確認された。

人を対象にした場合、数十倍~数百倍の超を脳に送れるとの見込み

BBB通過技術は国際的にも競争激化

オランダの2-BBBメディシンズ社、カナダのアンジオケム社

日本のJCRファーマ(J-Brain Cargo)ライゾーム病治療剤

DSPエーザイも事業化検討契約を結んでいる。